明日も雨が降って、ぼくは寝たきり
口に手を当てて呼吸を止める
ここにいていいとは思えない
精一杯のアベンジ
縋るように目を瞑る
誰も見えなくなる
耳ではトレンドのポップミュージックが流れている
何もわからなくなった
君、僕、あなた、わたし、世界、心、彼、彼女、金、愛、仕事、友達
趣味、金、愛、仕事、友達、過去、未来、世間体、価値
あなた、わたし、愛、金、仕事、友達・・・・・・
浅い呼吸を繰り返す
それでも涙は出た
大粒と小粒が入り混じったマーブルの涙は、机に落ちて弾けた
ただ、それだけ
掌を開いてみる
何もない
赤子の手みたいだ
うわっつらの衝動だけがある
スカスカの両手をキーボードにおいて、うわっつらの衝動がうわっつらの文章を書き連ねた
ただ、それだけ
苦しい
なぜだかとても
言語化できない自分にすごく腹が立った
でも、本当に、ただ、それだけ
それだけだった